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第15回「歯周病の治療」

歯周病の治療においての重要な事は、歯科医の治療が2割、患者さんのブラッシングが8割を占めていると思います。
いくら適切な診断、正しい治療が施されても患者さんのブラッシングが不十分ですと、効果は期待できません。ただし、8割のブラッシングの役目を果たせるようになるには、歯科医や衛生士が患者さんのクセや不十分な点をしっかりと把握して、根気よく無理のないように丁寧なブラッシング指導を行い、納得のいくレベルまでしっかり導くことが責任だと考えます。十分な指導をせずに歯周病の治療の8割が患者さんのブラッシングによるものだというだけでは無責任です。

人間の感覚で、視覚・聴覚・嗅覚などは年齢の増加に伴い衰えていく物ですが、手指の感覚は例外です。手指の感覚は年齢の増加による低下はなく、むしろ使えば使うほど繊細になるといわれています。物造りの名人をいわれる方が、かなり高齢になって視聴覚がかなり衰えていても立派な仕事をされえている事がこのことを証明しています。月日を重ねる事でミガキがかかっていることは良い例です。ブラッシングもこれと同様で、一度身に付いたブラッシングは決して衰えることはありません。
「形」の無い財産といっても言い過ぎではないと思っています。

第14回「歯周病患者が多い理由」

成人の8割以上の人が歯周病に罹患していると言われていますが、それはなぜ減少しないのでしょう。

まず、患者さんのブラッシングについて考えてみます。
大多数の患者さんは「磨いているけど、磨けていない」という事に気付いていないように思います。
それは、TVのCMの影響が原因のひとつとして考えられます。 毎日同じ時間に繰り返しCMが放送されています。無意識のうちに、歯磨剤の効果・効能が耳から入ってくるのです。そうすると歯磨剤を購入する時にCMの情報が鮮明に思い出され、その商品を選びやすくなると思います。歯肉炎を改善する・歯茎の腫れ、出血を改善する・口臭の予防をする・歯周病の原因菌を殺菌する…という効果・効能をうたっていますので、「これを使っていれば悪くなるはずがない」と思い込んでいます。

そして、歯磨剤にはミント等の香料が含まれています。また、歯みがきをはじめると口の中で泡だらけになりますので、すぐうがいをします。その時点で口の中はかなり爽快になります。汚れ(プラーク)が十分に除去されていなくても、香料による爽快感からしっかり磨けたと思い込んで、不十分なブラッシングのままで終えてしまいます。まさか磨き残しがあるとは思っていません。 不十分なブラッシングの習慣の積み重ねで、いつの間にか歯周病になり少しづつ進行しているのです。歯周病はかなり進行しないと自覚症状を自覚しにくいのです。
歯肉が腫れる・歯がぐらつく・歯が浮いた感じがする・咬みにくい・口臭がある、といった症状に気付いた時には、かなり進行してしまっているのです。

第13回「8020」

「8020」とは80歳になっても自分の歯を20本以上保とうという運動です。80歳で20本の歯が残っていれば健康の維持に役立つと言われています。
しかし、80歳になっても20本の歯を残すというのは、現状ではたいへん困難だと思います。歯を抜くのは歯科医が殆どです。現状の悪くなったら「抜く」という事では進歩はないと思います。かなり悪い状態であっても改善して「抜かずに残す」という事が大切です。
歯科医が「抜歯」を極力選択しない、「歯を残す事に全力を尽くす」という意気込みが大切なのだと思います。

第12回「最先端の歯科医療とは」

医学は日々進歩しているのになぜ、高血圧や糖尿病などの慢性疾患がなかなか治らないのでしょうか。検査結果を見て、数値が異常なら薬を処方して正常値になるように“対処療法”が行われますが、薬を処方されると、ずっと薬を飲み続けなければならないので解決にはなりません。それは、なぜ病気になったかという原点に注目されていない事が多いからだと思います。病気になってしまった原因や生活習慣等が必ずあるはずで、根本的な解決方法になっていないからだと思います。

歯科医学も日々進歩しているのに、なぜ歯周病の患者さんが成人の8割以上もいるのでしょうか。なぜ「抜歯」される歯が減らないのでしょうか。 最先端の医療は「歯」を守ることで、人工物で代用することではないと思います。歯科医療がどんどん進歩すれば、「抜歯」される歯はどんどん減少するはずです。最先端の歯科医療とは、インプラントなどの技術ではなく、歯を残す事こそが最先端の医療なのだと思います。歯科医療が進歩し、「歯」を救う事ができれば、インプラントの需要は減少するはずです。
しかし、現状ではインプラントを行う歯科医は増加しています。(「抜歯」される歯は減少していない)
また、高額な治療費だからといって、一生もつとは限らないのです。

第11回「アンチエイジングよりもグッドエイジング」

高齢になっても、とても健康的で若々しく見える人がいます。
年齢を重ねてもほとんど変化を感じさせない、あたかも老化が止まっている様に感じられる人がいます。このような方々には共通している事があります。それは、全ての事において決して無理をしていないという事です。いくつになっても若々しくいられることにこした事はありませんが、無理をしてはかえって老化現状が進行してしまうのではないかと思います。
自然の摂理に反して無理をしていると体全体を調整する自律神経の一つである交感神経が緊張状態になります。交感神経の緊張状態が続くと免疫に影響します。交感神経が緊張した状態は、脈が速くなる、血圧が高くなる、血糖値が高くなるといった症状が出てきます。このように肉体的に無理をした状態に精神的にに強いストレスを感じたりすると体の不調や病気の原因となります。

交感神経の緊張は必ずしも良くないかというと、そうではありません。交感神経のが緊張することで筋肉に酵素と栄養を送る循環が活発になって活動ができるのです。しかし、この状態が長く続くと筋肉が緊張してコリがでて、血圧の上昇、血糖値の上昇、脈が早くなるなどの症状になります。
もう一つ自律神経の副交感神経(リラックスしているところに優位に働く)とのバランスを保つ事が大切です。副交感神経は「休む」「眠る」「食べる」といったエネルギーの補充となる行動のときに働くものです。副交感神経が優位になると、血圧が下がり、血糖値が下がり、脈もゆっくりになります、しかし、リラックスした副交感神経の優位状態が続きすぎると、結果として筋力低下が起こります。
また、副交感神経は消化器官の働きを活発にします。食べたり、飲んだりして消化管のぜんどう運動が起こり、消化液が分泌されるとき、リラクスして副交感神経が優位になります。 よって、物を食べるとすごく幸せを感じるのです。 「食べる」ことで、ストレスの解消に なるのですが、ストレスの解消法が食べる事や飲む事だけになると、肥満や大酒飲みなったりして、これも問題になります。
ですから、交感神経と副交感神経のバランスが重要なのです。