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第5回「PMTCの落とし穴」

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PMTCとはProfessional Mechanical Tooth Cleaningの略で、普段の歯磨きでは落ちない歯の汚れを歯科医師や歯科衛生士が専門的な機械を用いて取り除く治療のことです。


私は、このPMTCの考え方の根本には、患者さんは十分なブラッシングができないというものがあると思います。
「磨けない方の為に、私たちがキレイにクリーニングしますよ」と、一見親切に聞こえますが、自分自身でしっかりとしたブラッシングをする習慣のない方は、通院を中断するとすぐに元の悪い状態になってしまいます。ブラッシングの習慣が定着している方は、その様な事は無く、むしろ通院ができない場合は、その分ブラッシングをしっかり行っておこうという意識が強く、良い状態を維持されています。

第4回「患者さんのブラッシング」

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多くの歯科医師や衛生士が「患者はブラッシングを十分にできない、できるはずがない、やりたがらない」または、「忙しくてなかなかブラッシングできない患者さんの為に歯科医師や衛生士がしっかり磨きます」という考えが根底にあるようですが、その考え方と私の考え方は一線を画します。

患者さん自身のブラッシングと私たち歯科医院が行う患者さんに行うブラッシングは、同じレベルでなければ意味がないと思います。同じレベルのブラッシングが出来るようになることに、意味や価値があると思いますし、必ずそうなると断言できます。
正しいブラッシングの習慣が自分自身の生活習慣に定着すると、何らかの理由でブラッシングができなかった時に「早くブラッシングをしたい」「口の中が気になる」という事を言われます。私は患者さんに「ブラッシングをしなさい」と強制的に言ったことはありません。患者さん自ら積極的にブラッシングを実行され、そして良い結果を生んでいます。

第3回「喉元過ぎれば熱さを忘れる」

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殆どの患者さんは「痛み」の原因となっている「歯」が痛みとともになくなると時間の経過とともに記憶から無くなります。嫌なことは忘れるように脳はできているのです。
そして、また時間が経過し、その人の歯を悪くなってしまった生活習慣が改善されていないと、同じ事を繰り返してしまうことが多いと感じています。
かなり歯周病が進行し、深刻な状況になっている場合でも、適切な判断のもと正しいブラッシングにより症状が徐々に改善されていくことに「気づく」と、患者さん自身も少しずつ変わってゆきます。今までは自覚症状のあるところや気になるところだけに意識が集中して、他の部分にはあまり関心が無かった患者さんでも、正しいブラッシングの効果が実感できると、今度は自然と口腔内全体に注意が行き届くようになり、今後は、もう二度と悪くしたくない(悪くしない)という気持ちが強くなり、同じ過ちを繰り返さないようにという意識が強くなります。この「気づき」はとても大切な事で、今後の人生に大きな「差」が生まれると思います。

今まで、「ブラッシング」に対して、大切だと頭でわかっていても、「面倒だ」「大変だ」「時間がない」と言っていた方でも「気づく」ことで、考え方が自然とかわり、良い方向へ転換されていきます。 多忙な生活の中で「無理なく」「自然に」その人の生活習慣のなかに定着する方法を患者さんと一緒に考え、その人にあった方法を考えていきます。無理をしても「息切れ」をしてしまい、持続できなければ意味がありません。ブラッシングは毎日行うことですから、焦らず、ゆっくりと、少しずつ上達していけば良いと思います。
少しずつの毎日の努力の積み重ねで「気づいた時には」短時間で、しかもあまり苦労を感じずに上手に磨けるようになっている事に気づくでしょう。

第2回「痛みと冷静な判断」 ~「気づき」とはⅡ~

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具合の悪い歯があり、「痛み」が激しい場合、たいていの患者さんは、兎にも角にも早く「痛み」を無くして欲しいと思うあまり、「痛み」を除けるのならば、抜いても何をしてもかまわないという方が多くいらっしゃいます。
患者さんは苦痛のあまり、冷静に判断できない状況になっている為に安易に「抜歯」してもかまわないと判断してしまうのです。
しかし、痛みや苦痛が取り除かれると、患者さんには少し冷静に考える余裕ができ、はじめは「抜いて欲しい」とおっしゃっていた患者さんでも、「できることなら抜かないで欲しい」「残せるものなら残して欲しい」とおっしゃいます。

第1回「骨の吸収」 ~「気づき」とはⅠ~

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歯周病がかなり進行し、結果として「抜歯」となる場合にあっても、悪いままの状態で「抜ける」のと、出来る限りの努力(ブラッシング)そして炎症が改善されて「抜ける」のでは、その後の状況にかなりの違いがあらわれます。
歯が抜けるとその歯を支えていた骨(=歯槽骨)がかなり失われます。悪い状態のまま「抜ける」とかなりの骨が失われますが、適切な正しいブラッシングをすることで、歯周疾患は改善されます。
結果として抜けても骨の失われる量に差が出ます。骨が多量に失われるとその後の処理が難しくなります。
「義歯」の場合は維持が困難になりやすくなります。「Bridge」の場合はボンティック(ダミー)の大きさに影響を与え、見た目に不自然な形態となってしまう場合があります。
言うまでもなく骨の失われる量が少ないことにこしたことはないのです。